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川魚の塩焼き

料理名(日・英・現地語)


川魚の塩焼き(日本語)、Samaki ya kuchomwa (スワヒリ語)



食されている国や地域


タンザニア連合共和国・キゴマ州

この料理って?


川で釣り上げた小魚を水洗いして汚れを落とし、簡単に塩をして串に通します。焦がさないように注意しながら直火で炙り焼にします。

材料


川魚の一種(スワヒリ語:nkuli、学名Barbus sp.(コイ科の一種))




調理手順


1)nkuliをよく洗う (小さいので内臓は取らない)
2) (1)に軽く塩をする
3)(2)を2つに割った竹の間に挟む
4) (3)を火にかけて表面がこんがり色づくまで炙り焼きにする

川魚の塩焼き1_クレジット付
釣り上げたばかりのnkuli

川魚の塩焼き2_クレジット付
塩をして周辺の竹で串を作ってnkuliを挟む

川魚の塩焼き3_クレジット付
こんがり焼き色がつくまで火で炙り焼にします


フィールド・メモ


タンザニア西部の河川では一般的に見られる小魚、スワヒリ語でnkuliと呼ばれています。子どもたちが釣り糸と釣り針さえ手に入れれば、土からミミズを掘り出して遊びながら捕まえてしまう小魚です。体長10センチ程度で、一度に15~20匹くらい簡単に連れます。フィールドワーク中は保存食とご飯、など単調な食生活が続くので、たまに川沿いで釣りをしてこのnkuliを釣り上げて塩焼きにしたり揚げたりして食べます。油で揚げて食べるほうがより美味しいのですが、持ってきた食用油の量も限られているので、荒野でのサバイバル調査中はできるだけ油を節約するため、塩焼きにして食べます。nkuliは味が良いので塩焼きもなかなかいけます。小さな魚ですが、荒野での単調な食生活に変化をもたらしてくれる貴重な食材、アウトドア料理です。料理に使う道具も、周辺に自生している竹の切れ端を縦に裂き、その間に川魚を挟みこんで火で炙るだけ。元猟師だった調査助手のおじさんは、森の中にある物を何でも上手に利用する術を心得ています。


紹介者:藤本麻里子